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プロデューサーが語る、『琉神マブヤー』誕生の秘密!

『琉神マブヤー』のプロデューサー、古谷野裕一が誕生秘話を語ってくれた。

スタートは男の子向けのお土産

沖縄でお土産グッズを扱っている南西産業の代表である畠中敏成氏(『琉神マブヤー』のエグゼクティブ・プロデューサー)のある思いから始まったことです。沖縄の観光土産を見て、キティやキューピー等の女の子向けのキャラが沖縄の名所や名産品とコラボ・デザインされたストラップやキーホルダーがあるのに、男の子向けの土産物がほとんど作られていなかったことに気づきました。しいて言えば、NHKの番組から生まれた「ゴーヤーマン」ぐらいですかね(笑)。だから、沖縄に男の子向けのヒーロー物の土産グッズを作りたいという想いがきっかけでした。

ライバルは「ウチナーンジャー」!?

ただその一方で、2006年頃に本土のメーカーによる企画物で、それぞれのご当地レンジャーを作ろうというのがあって、沖縄県では南西産業が手を挙げたんですよ。それで「ウチナーンジャー」というオリジナル・キャラクターを絡めた商品展開がなされ、売り上げはまずまずだったそうです。しかし、諸般の事情でずっと続けることができなくなったんです。

玉城満さんの存在

そして『琉神マブヤー』です。少し話が遡りますが、沖縄で15年前ぐらいに一世を風靡した伝説のTV番組「お笑いポーポー」がありまして、深夜11時ぐらいの放映にも関わらず、県民の認知率が9割以上というお化け番組でした。その放映時間帯は、道路から暴走族が消えたほどなんです(笑)。
そこに参加していたお笑い劇団「笑築過激団」座長の玉城満氏(現在、沖縄県議会議員)に、この企画の話がいったことで……玉城さんと以前から知り合いだった私が参画することになりました。そして様々な難関を乗り越え、この番組が生まれたわけです。実は、その玉城さんこそが『琉神マブヤー』の名付け親なのです。

秋田のヒーロー「超人ネイガー」との出会い

08年1月に準備を開始して、本格的にプロジェクトが立ちあがったのが3月。ですが、私たちにはヒーロー番組を作るノウハウがなかったものですから、秋田のご当地ヒーローとして成功していた「超神ネイガー」を知り、その生みの親である海老名保氏から様々な部分で助言や協力をあおぐことが出来ました。
マブヤーの造型も担当して頂き、沖縄のシンボルであるシーサー(沖縄の伝説の獣で、悪魔を追い払う魔除けとしての存在でもある)をモチーフにして、素晴らしいデザインにしてもらいました。

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ハブデービルは「ハブでございます」?!

悪役のハブデービルは、沖縄の悪のシンボルともいえるハブに悪魔の意味のデビルを絡めたわけですが、デービルは沖縄の方言“~でございます”という意味があるので、直訳すれば“ハブでございます”になるんですよ(笑)。そのあたりも沖縄県民からは、クスッとくるところです。戦闘員にあたるクーバーは沖縄ではクモの意味があります。彼らの唯一のセリフ“ハゴー”は“バッチい”という意味。将来的には、クーバーが沖縄版のスパイダーマンになってくれると楽しいですね(笑)。

戦わずにゆるす。『琉神マブヤー』の意味するものとは?

マブヤーが敵を完全に倒すまでやらないのは、沖縄の悪を正して許すという精神性です。狭い島なので、殺し合ってしまうと生きてはいけない。だから、徹底的に退治しないし、やれないんです。どんなイヤなことをされて殴ったとしても、必ず逃げ道を残してあげるんですね。敵とも共存する懐の広さが沖縄の魅力なんです。戦後のアメリカ統治時代や基地問題など、歴史的な背景もベースにしました。と同時に、現代に蔓延する "負の連鎖"、戦って倒すことで新たな憎しみが生まれる、ということに対する反撥もあります。だからアンパンマンのヒーロー性と、対するバイキンマンとの関係に近いんですね。こういうテーマは日本だけでなくアジアの国々にも受け入れられると思います。

沖縄県民あげての異常な過熱ぶり! 超爆発的『琉神マブヤー』ブーム到来!!

放送枠は土曜日の朝6時45分!!

『琉神マブヤー』は土産物品を成立させるためのテレビ番組とはいえ、とにかく1年目は沖縄県民の認知をあげることが大命題だった。テレビ番組の製作発表を08年6月に行い、10月4日に放送開始を決定。RBC沖縄放送(沖縄ローカル)の毎週土曜日、早朝6時45分からの15分枠という、視聴率的には決していい時間ではなかったが、熱心なファンがつけば絶対に話題になると確信があった。
それが見事に的中し、放映が始まって間もない11月にジャスコでマブヤー・ショーを行なったところ、親子連れを中心に想像を超える人々が集まったんです。沖縄では一般のヒーローショーが一回で約700人集客するところ、マブヤー・ショーには倍以上の1,300人も押し寄せ、警備員が対応できないほどの大混雑に。
子供は『琉神マブヤー』に夢中になり、大人はお笑い感覚あふれるハブデービルら悪役のキャラクターを楽しんでいた。
そして、翌09年の1月から深夜枠での再放送が始まると、今度は若者たちが夢中になった。現在の沖縄では標準語で話す若者が多くなっていて、沖縄方言が連発される番組として注目されたのだ。

プロダクションノート写真4

おじぃ、おばぁまでも射止めたマブヤー人気

沖縄方言には字幕やテロップをつけなかったため、子供たちは両親にその意味を聞き、それでも分からなければ、おじぃ、おばぁに聞く。おじぃ、おばぁは、子供や可愛い孫に聞かれたら、得意気に話す。こんな現象があちこちで見受けられた。こうして沖縄から生まれたローカル・ヒーロー『琉神マブヤー』は、3世代をつなぐコミュニケーション・メディアへと急成長し、大人気を博すようになった。
09年10月には同局で外伝が放映されるや最高視聴率17.6%を記録。11年10月からは待望の新シリーズの放映が決定した。

沖縄全土を席巻するマブヤーの嵐!その経済効果は200億、いや300億とも!

08年10月にテレビ放映が始まった『琉神マブヤー』は、沖縄の誇り・文化を忘れかけていた子供たちのみならず、大人たちをも巻き込んで、空前の大ブ
ームを巻き起こした。ストラップやキーホルダー、クリアファイルにTシャツ等が次々と商品化され、その数は約300アイテム以上。空港はもちろん市内でも、あらゆるお土産ショップの店頭には必ずマブヤー・グッズのコーナーが置かれている。
マブヤー・ショー等のイベントは、08年には7回だったが、09年には155回、10年には235回も行われ、毎回1000人以上を動員してきた。テレビ・シリーズのDVDは2千枚で成功といわれる中、3万枚を超えるメガヒットとなり、その主題歌は沖縄だけに限れば、人気スターEXILEのCD売り上げをも超えてしまったのだ。

JALのジェット機のボディには、マブヤーやクーバー等の絵柄がプリントされた就航便が登場し、琉球銀行が09年11月から12月に募集したマブヤー定期預金には、オリジナル・フィギュアのプレゼントや最高10万円の懸賞金が話題となり、地方銀行としては異例の700件、総額100億円を集め、その後も預金第2弾やネット預金など、成人層にも訴求する企画が次々と登場し,それぞれが予想以上の成功を収めた。
そして10年10月、沖縄県豊見城市の豊崎ライフセンター内に、ついに『琉神マブヤー』オフィシャル・ショップがオープン。これまでのマブヤー関連商品を合計すると、その経済効果は200億円とも300億円ともいわれている。

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日本全国を視野にいれた劇場版で、Wヒーローに扮する、主俳優2人が語る思いとは。

劇場版の2人の主役には、最初からスタッフが思い描いたキャスティングがなされた。

マブヤーに変身するウルマ役には、役柄そのままのナチュラル系キャラとして人気の山田親太朗が扮した。

「ISSAさんはお兄ちゃんみたいな存在で、失敗してもフォローしてくれるしカバーもしてくれました。翌日の撮影が早い時は、”起こしてやるよぉ”って言ってくれたり。そんなチームワークの良さだから、撮影が実に楽しかった。沖縄の人たちが創りあげてきたヒーロー映画ですから絶対に成功させたい……成功させて、全国の人気者にしたいんです!」

もう一人のヒーロー、ガナシーに変身するサイオン役にはISSAが扮した。

「子供の頃から、仮面ライダーになりたい、ヒーローになりたいっていう夢がありました。だから、今まで『仮面ライダー555(ファイズ) 』(03)と『仮面ライダー THE NEXT』(07)の主題歌を歌わせてもらえたし、『仮面ライダー THE FIRST』ではショッカーの幹部役で出演もしました。だから今回の出演はほんとに嬉しかった……。

『琉神マブヤー』は最初のテレビ・シリーズから観ていて、絶対に映画になると思っていましたから、その時はぜひ出させて欲しいとラブコールしてたんですよ。仮面ライダーも好きだけど、沖縄独特の感覚を取り入れ、自然を守らなくちゃあいけない、と共存していくことを教えてくれるマブヤーには、なにものにも代えがたいヒーロー性を感じていますね」。

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琉神マブヤー / 山田親太朗 龍神ガナシー / ISSA 福本ジュディ幸子 長浜之人(キャン×キャン) 川田広樹(ガレッジセール) 吉田妙子 YASU・TAKANO(バーボンズ) 椎名ユリア 真栄田 賢(スリムクラブ・声の出演) 海老名 保 仲間由紀恵(友情出演) ゴリ(ガレッジセール)